2016/09/06

Vol.143(3) トピックス「16年ぶりに改定された『食生活指針』」

メールマガジン「Nutrition News」 Vol.143
「16年ぶりに改定された『食生活指針』」
 食生活指針は、国民一人一人の健全な食生活の実践を図ることを目的としたガイドラインで、平成12年に、当時の文部省、厚生省、農林水産省が連携して策定されました。以降、食育基本法の制定(平成17年)、「健康日本21(第二次)」の開始(平成25年度より)、「和食;日本人の伝統的な食文化」のユネスコ無形文化遺産登録(平成25年)、「第3次食育推進基本計画」の策定(平成28年3月)と、食生活に関する施策には様々な動きがありました。それを踏まえ、平成28年6月、食生活指針が16年ぶりに改定されました。

食生活全体を視野に入れた10の指針

  食生活指針の大きな特徴は、食料の生産・流通から食卓、健康まで、食生活全体を視野に入れて作成されていることです。QOLの向上を重視し、バランスのとれた食事内容を中心に、食料の安定供給や食文化、環境まで配慮した内容で、10項目の指針とその具体的な取り組み内容が示されています(図1)。まず健全な食生活をどう楽しむかを考え(項目①)、項目②~⑨の内容を実践しながら、食生活をふり返り(項目⑩)、改善するというPDCAサイクルによって実践を積み重ねていくことが狙いとされています。
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食生活指針の解説要領(平成28年6月)をもとに作成
 

主な改定のポイント

  • 項目③ 適度な運動とバランスのよい食事で、適正体重の維持を。
    近年では肥満予防だけではなく低栄養の予防が重要な健康課題となっています。そのため、当該項目について、従来の7番目から3番目に変更されるとともに、若年女性のやせ、高齢者の低栄養への注意喚起の文言が追加されました。
  • 項目⑦ 食塩は控えめに、脂肪は質と量を考えて。
    脂肪の摂取について、従来の「控えめに」から「質と量を考えて」に変更されました。動物、植物、魚由来の脂肪をバランスよくとることが促されています。
  • 項目⑧ 日本の食文化や地域の産物を活かし、郷土の味の継承を。
    「和食;日本の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを踏まえ、和食をはじめとした日本の食文化を大切にすること、地域や家庭での料理や作法を次世代に継承することが具体的な実践内容として挙げられています。
  • 項目⑨ 食料資源を大切に、無駄や廃棄の少ない食生活を。
    家庭から排出される食品ロスは3,116tと推計され(平成26年度)、環境への負荷などの面から問題となっていることから、食品ロス削減など環境に配慮した食生活の実現を目指し、当該項目の具体的な実践内容が見直されました。

 国民の健康の増進やQOLの向上、食料の安定供給の確保などのために、国民一人一人が食生活指針を活用し、食生活の見直しに積極的に取り組めるよう、各分野の関係者が食生活指針について理解を深め、連携して活動を行っていくことが求められています。

 詳細は下記をご参照下さい。
 

参考

食生活指針(平成28年6月)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000129379.pdf
食生活指針(新旧対照表)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000129380.pdf
食生活指針の解説要領(平成28年6月)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000132167.pdf

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