メールマガジン「Nutrition News」 Vol.165
健康・栄養に関する学術情報
 腸内細菌叢は脳機能にも影響を及ぼしている
近年の研究で、腸内細菌叢の違いにより、さまざまな生理機能や疾病発症(メタボリックシンドローム、ガン等)に影響があることが明らかになってきました。最近では、脳・神経機能にも影響を及ぼしていることも明らかになりつつあります。これまでに、出生後の脳の発達、ストレス応答、睡眠、過敏性腸症候群、うつ病・自閉症などに腸内細菌が影響していることが報告されています。今回はストレス応答を中心に研究を進めている筆者の総説論文を紹介します。


(内容)
本稿では,筆者らの人工菌叢マウスを用いた実験結果を元に,本研究領域の現状と最近の進展について概説されている。筆者らの研究で、通常の腸内細菌叢を持つマウスと無菌マウスにそれぞれ拘束ストレスをかけ、その前後でストレス応答指標を調べたところ、無菌マウスではストレス後に血中のACTHおよびコルチコステロンの有意な上昇がみられたが、通常マウスでは認められなかった。また、無菌マウスに通常マウスの腸内細菌叢を与えたり、菌種を変えて与えたりした後のストレス応答を調べた結果などから、腸内細菌がストレス応答に影響を与えていることが明らかになった。これに引き続き、腸内細菌に由来する情報がどのように中枢へ伝達されるか(関与する細菌の代謝産物、情報伝達経路など)、ヒトにおける腸内細菌とストレス反応などについての情報が紹介されている。


参考

詳細は下記論文をご参照下さい。

須藤信行 「脳機能と腸内細菌叢」
腸内細菌学雑誌  31 : 23-32,2017

本論文はJ-STAGEにてオンライン公開されており無料で閲覧出来ます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim/31/1/31_23/_article/-char/ja

 

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