メールマガジン「Nutrition News」 Vol.182
健康・栄養に関する学術情報
2型糖尿病ならびに脂肪肝の発症に関わる責任遺伝子とは?抑制的食事因子はあるか?

 近年、本邦において2型糖尿病の発症率の増加が明らかです。2型糖尿病を含む糖・脂質代謝異常症は遺伝因子と環境因子との相互作用によって発症する疾患です。環境因子としては食事習慣、運動、ストレスなどが考えられていますが、食事因子の重要性は明白です。著者らは、髙脂肪食摂取により誘発される2型糖尿病と脂肪肝を呈するモデルマウス(SMXA5)を確立し、責任遺伝子候補(2型糖尿病:Itga6,Zak,Gpr155,およびMtx2/ 脂肪肝:Iah1)の検索を行うとともに、モデルマウスを活用して、これらに抑制的に働く食事性因子の探索を進めてきている。コーヒー中のカフェインには2型糖尿病ならびに脂肪肝抑制効果が認められ、カフェイン以外にも効果を示す成分が存在することが示されている。コーヒーは食習慣に取り込みやすいことから、有用な食品と著者は考えているとのこと。また、キノコ由来の環状へプタペプチドであるテルナチンにも耐糖能改善効果を見出しています。


参考

詳細は下記論文をご参照下さい。

堀尾 文彦 「糖・脂質代謝異常症の遺伝因子と食事因子に関する研究」

日本栄養・食料学会誌 71(6) : 267-2742018

本論文はオンライン公開されており無料で閲覧出来ます。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/71/6/71_267/_pdf/-char/ja

 

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