メールマガジン「Nutrition News」 Vol.155
健康・栄養に関する学術情報
 知っておきたい!食事摂取基準の “理論的視点”
 『日本人の食事摂取基準』(以下「食事摂取基準」)は、かつての「日本人の栄養所要量」にかわって2005年に厚生労働省が策定したガイドラインで、健康維持や生活習慣病予防等を目的に、エネルギーや栄養素の望ましい摂取量の基準が示されています。食事摂取基準は5年ごとに改定されており、現在における最新版は「日本人の食事摂取基準(2015年版)」(以下「食事摂取基準(2015年版)」)です。  
 「食事摂取基準(2015年版)」での主な改定内容については、当メールマガジンVol.111のトピックスでも紹介しましたが、その他に、食事摂取基準のガイドラインとしての位置づけがより明確化されたこと、その活用方法についての理論的な視点が詳しく述べられていることも、この度の改定のポイントとなっています。栄養や食事に携わる者には、基準とされている数値だけでなく、このような食事摂取基準の特徴を熟知して正しく活用することが求められていると言えるでしょう。  
 今回は「食事摂取基準(2015年版)」について、どのような点に注意し、どのように実務に活用すれば良いか、そのガイドラインとしての側面を基準策定に携わった筆者が解説した論文を紹介します。 
  
 

(内容)
 本論文では、「食事摂取基準(2015年版)」の概要について述べた後、その学問的・実務的な意義について、ガイドラインという観点から考察しています。
1. 概要
  総論
  各論(エネルギー)
    各論(栄養素)―エネルギー産生栄養素、ビタミンとミネラル
    生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連

2. 学問的および実務的意義
    EBM・EBNの流れ
    食事アセスメントと栄養疫学
    事実を見せる・事実を使う

参考

詳細は下記論文をご参照下さい。

佐々木 敏 「日本人の食事摂取基準(2015年版):その概要ならびに学問的および実務的意義」 
日本栄養・食糧学会誌 Vol. 70, No.2 : 53-59, 2017

本論文はJ-STAGEにてオンライン公開されており無料で閲覧出来ます。 
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/70/2/70_53/_pdf

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