<新年のご挨拶>


 昨年は、新型コロナパンデミックが社会的に一段落し、コロナ前の生活様式が戻ってきた年となりました。当財団では、コロナ禍で停滞していた部分などを見直しながら、活動を再構築していきたいと思っています。新年に当たって、いくつかの事業の現状と2024年度に向けての取り組みについてご紹介しましょう。

 


◎「研究助成事業」は、財団設立以来、最も大切な活動と位置付けられ、優れた研究者たちへの研究助成を継続してきました。当財団が擁する著名な研究者達によって構成される選考委員会が採択してきた課題の中には、健康、疾病、食事、栄養に関する独創的で重要な研究として学界から注目されるようになったものも多く、当財団の学術団体としての評価を高める結果にもなっていました。残念ながら、本事業を実施するための資金が確保できない状況が生まれ、昨年度からは一旦応募を休止する事態になったのは、我々にとって痛恨な出来事でした。研究者の方々にお詫び申し上げなければなりません。この事業については、少し内容を変えても何とか継続すべきと思っており、現在検討を始めています。


◎「研修事業」としては、主に管理栄養士・栄養士を対象に、毎年秋に会場開催していた「ダノン健康栄養フォーラム」があります。コロナ禍のこの3年間は、ビデオ映像の配信やスタジオからのオンライン開催という形をとらざるを得ませんでしたが、それでも大勢の方が視聴してくださいました。しかし、オンライン上でのコニュニケーションには何か物足りないものがあることから、昨年は会場開催を復活させ、オンライン配信と併せて実施しました。その結果、ライブ配信+見逃し配信の合計アクセス数は過去最多の1770件に上りましたが、当日の会場参加者は、なぜか事前申し込み300名のうち100名程度と少なかったのが課題として残りました。オンライン方式のアクセスの容易さや視聴時期選択の柔軟性など、時代に即した様式を考えることの重要性を痛感しております。実地参加のメリットを高めるなど、フォーラムの開催方法についても更に検討が必要でしょう。


◎「食育・広報提供事業」は比較的順調に継続できています。メールマガジンやウェブサイトを介した情報発信はコロナ禍でもあまり影響を受けずに活動が継続できていましたし、小中学校などでの対面講座も現在は復活しつつあります。特記すべきは、当財団のこれらの活動が国の機関などから高く評価されていることで、文科省、厚労省、農水省が関連する委員会やプロジェクトへの参加も求められるようになりました。公益財団としての価値が国からも認められていることを嬉しく思っています。一方で、ダノン健康栄養財団の上部組織であるDanone Institute Internationalが2024年に計画している『「持続可能な食事」に対する消費者の認識と理解に関する各国の比較研究』(世界5か国で実施するグローバルな調査研究)に当財団がJapanを代表して取り組むなど、国際的な活動にも積極的に協力する予定で、その具体的準備が進んでいます。


 当財団は、ダノン社が展開する「ヨーグルトの普及」や「持続的な食を意識した商品開発」と健康への貢献などもにらみながら、これからも皆様の役に立つ研究支援、食情報の提供・発信を続けていきたいと思っております。


 本年も当財団に対して一層のご指導・ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。



                                                                                         公益財団法人ダノン健康栄養財団 理事長 清水 誠

 

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