メールマガジン「Nutrition News」 Vol.154
「食育に関する意識調査報告書より」

 平成29年3月、農林水産省から公表された「食育に関する意識調査報告書」の概要をご紹介します。
 この調査は、食に対する現在の国民の意識を把握し、今後の食育推進施策の参考とすることを目的としたものです。全国の20歳以上の方3,000人を無作為に抽出し、そのうち62.5%にあたる1,874人から有効な回答が得られました。

約8割が食育に関心があると回答、男性では関心低い傾向

 食育への関心度について、『関心がある※1』と回答した割合は79.6%でした。『関心がある』と回答した割合は、女性(特に30歳代から70歳以上)で高く、『関心がない※2』と回答した割合は、男性の全世代において高くなっています。
 また、ふだんの食生活で特に力を入れたい食育の内容については、「栄養バランスのとれた食生活を実践したい」と回答した割合が56.9%と最も高く、次いで「食品の安全性について理解したい」(46.5%)、「規則正しい食生活を実践したい」(39.4%)となっています。
※1 関心がある:「関心がある」「どちらかといえば関心がある」の合計
※2 関心がない:「どちらかといえば関心がない」「関心がない」の合計

栄養バランスに配慮した食生活を送っている割合は若い世代で低い傾向、特に20歳代女性で顕著

 栄養バランスに配慮した食生活※3が週に何日あるかについて、「ほぼ毎日」と回答した割合は59.7%、「週に4~5日」が17.3%、「週に2~3日」が16.4%、「ほとんどない」が6.2%でした(図1)。


 図1 栄養バランスに配慮した食生活の頻度

 食育に関する意識調査報告書をもとに作成

 世代別では、若い世代(20~39歳)において「ほとんどない」と回答した割合が高い傾向がありました。特に20歳代の女性では、「ほぼ毎日」と回答した割合が他の性別、年代と比べて最も低く(29.3%)、「ほとんどない」と回答した割合が最も高い(17.1%)結果となっています。
 なお、栄養バランスに配慮した食事を増やすために必要なことについては、「時間があること」が51.1%と最も高く、次いで「手間がかからないこと」(48.1%)、「食費に余裕があること」(30.1%)となっています。
※3 栄養バランスに配慮した食生活:主食・主菜・副菜を3つそろえて食べることが1日2回以上ある

朝食欠食の開始時期は「20~29歳」と「高校を卒業した頃」が多い

 朝食の摂取頻度について、「ほとんど毎日食べる」と回答した割合は83.7%でした。一方、「ほとんど食べない」と回答した割合は7.2%で、男女とも20歳代で朝食摂取頻度が低い結果となっています。
 朝食欠食の開始時期は、「20~29歳から」と回答した割合が25.0%と最も高く、次いで「高校を卒業した頃から」(18.4%)、「高校生の頃から」(11.8%)となっています(図2)。


図2 朝食欠食の開始時期

 
食育に関する意識調査報告書をもとに作成

20歳代男性、70歳以上女性の4人に1人がほとんど毎日一人で食べている

 一人で食べる頻度※4については、「ほとんどない」と回答した割合が65.7%と最も高い一方で、13.2%が「ほとんど毎日」と回答しています。一人で食べる頻度が「ほとんど毎日」と回答した割合は、70歳以上の女性で26.0%と最も高く、20歳代の男性(25.4%)と続いています。
 一人で食べることについてどう思っているかを尋ねたところ「一人で食べたくないが、食事の時間や場所が合わないため、仕方ない」と回答した割合が41.7%と最も高く、次いで「一人で食べたくないが、一緒に食べる人がいないため、仕方がない」(27.5%)、「一人で食べることが都合がいいため、気にならない」(20.5%)、「自分の時間を大切にしたいため、気にならない」(15.6%)となっています。なお、「自分の時間を大切にしたいため、気にならない」と回答した割合は20~39歳の若い世代の男性で高く、「一人で食べたくないが、一緒に食べる人がいないため、仕方がない」と回答した割合は70歳以上の女性で高くなっています。
※4 一人で食べる:1日の全ての食事を一人で食べることがある

詳細は下記をご参照下さい。
食育に関する意識調査報告書(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/ishiki.html
 

 

 

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