メールマガジン「Nutrition News」 Vol.148
「平成27年度健康栄養調査結果の概要より」

 平成28年11月14日、厚生労働省は、平成27年に実施した国民健康・栄養調査の結果の概要を公表しました。 国民健康・栄養調査は、国民の健康増進の推進を図るための基礎資料として、国民の身体状況、栄養摂取量、生活習慣の状況を明らかにするため、毎年実施されているものです。平成27年の調査では、「栄養バランスのとれた食事」「運動ができる場所」「適正な休養の確保及び受動喫煙の防止」など、社会環境の実態とニーズの状況が重点項目とされました。 今回は、その中から栄養・食事に関する項目を中心にご紹介します。
 

主食・主菜・副菜がそろった食事の頻度が高いほど栄養素等の摂取基準を満たしている


  主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上食べる頻度について、「ほとんど毎日」と回答した割合は、男性47.6%、女性52.7%でした。年代別に比較すると、男女とも若い世代ほど「ほとんど毎日」と回答した割合が低い傾向にあります。また、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の頻度が高いほど、炭水化物、たんぱく質、野菜の摂取状況が食事摂取基準等で目標とされる量に合致する割合も有意に高くなっています(表1)。

表1 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の頻度と炭水化物、たんぱく質、野菜の摂取状況(20歳以上)

(男性)

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(女性)
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※1炭水化物摂取量が「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の炭水化物目標量の範囲内にある者の割合
※2たんぱく質摂取量が「日本人の食事摂取基準(2015年版)」のたんぱく質推奨量以上の者の割合 ※3野菜摂取量が「健康日本21(第2次)」の野菜摂取量の目標値以上の者の割合

 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の頻度が「週に4~5回」「週に2~3回」「ほとんどない」と回答した人に、主食・主菜・副菜のうち組み合わせて食べられないものを尋ねたところ、「副菜」と回答した割合が最も高く、男性76.7%、女性74.0%でした。

外食・中食を定期的に利用する人で栄養バランスのとれた食事の頻度が少ない

 外食を週1回以上利用している割合は、男性40.6%、女性25.1%で、若い世代ほどその割合が高くなっています。また、持ち帰りの弁当・惣菜を週1回以上利用している割合は、男性41.1%、女性39.4%で、20~50歳代でその割合が高くなっています。 外食や持ち帰りの弁当・惣菜を定期的に利用している人では、それらをほとんど利用しない人に比べて、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の頻度が有意に低い傾向がみられています(図1)。

図1 外食や持ち帰り弁当・惣菜の利用頻度と主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の頻度(20歳以上)

(男性)   
vol148 zu1 male   

(女性)
vol148 zu1 female 

必要だと思う栄養成分表示―男性は「特にない」女性は「エネルギー」

 ふだん食品を購入する時に、栄養成分表示を参考にしている割合は、男性26.1%、女性53.0%でした。また、食品購入の際の参考として必要だと思う栄養成分表示について、男性では「特にない」と回答した割合39.3%と最も高く、女性では「エネルギー(熱量)」と回答した割合が50.4%と最も高くなっています(図2)。

図2 食品購入の参考として必要だと思う栄養成分表示(20歳以上)
vol148 zu2

 

本文中の図は、すべて「平成27年国民健康・栄養調査報告」を基に作成しています。

詳細は下記をご参照下さい。

平成27年国民健康栄養調査結果の概要(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000142359.html
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